ノマドグローバルCEO桐山のコラム【今後は「稼ぐ人・安い人・余る人」の仕分けが進む 求められる「稼ぐ力」】

我々が暮らすこの資本主義社会では、皆が平等に幸せになるとは限りません。今後ますます優勝劣敗の構造が鮮明になり、勝ち組と負け組にハッキリ分かれて、負け組の人々はこれから今以上に厳しい状況が予想されます。

最近、アベノミクスで株価は一時的に上がり、円安も急激に進み、日本の景気も少しは上向いてきたのかなという思いもありますが、中長期的に続くのであろうかという不安も正直なところ隠せません。

日銀主導で動いている大規模な金融緩和策も、国債の乱発で国の借金は増えるばかり、金利が上がったとしても、借金まみれの国の財政が持ちこたえられるのか、来年再び消費税がさらに2%上がって10%と成ったときに、景気にどういう悪影響を及ぼすのか。

給料(賃金)が思うようにUPするのか。運よく少しはUPしたとしても物価がそれ以上に上がり、インフレ率に負けてしまうのではないか等々、悩みの種は尽きません。

今後、生きていく上で大切なことは、お金に振り回されないこと、惑わされないこと、手段と目的を間違わないこと、だからこそ「稼ぐ力」を身に付けることが肝心なことであります

単なる労働力に成ってしまったら賃金は下がる一方です。資本の都合のいいように安く使われ、消耗したら別の労働力に挿げ替えられます。だから、断じてそうならぬように、誰よりも秀でた能力を持つ「スペシャリスト」として、代替えの効かない人財に成ることです。

これからの日本でも欧米並みに、人材は「稼ぐ人・安い人・余る人」に仕分けされていきます。企業は事業仕分けと人材仕分けを積極的に進めていきます

「稼ぐ人」とは自分が勤める会社を辞めたとしても、他の場所で稼ぐことが出来る実力を持ち合わせた人、「安い人」とはパートタイマーのように単純労働を時間で切り売りする人、「余る人」とは給与に見合う働きが出来ない人で、会社からリストラの対象とされる人のことです。

日本だけの話しではなく、グローバル競争時代の中で、それなりの役割を果たす専門性とリーダーシップを発揮することこそが、生き残れることが出来る本当の意味での人財です。

さらに、これからは日本の中に居ても、上司が米国人や中国人やインド人など外国人のボスに使われる可能性も極めて高くなります。英語や中国語が出来て当たりまえの環境に成ってくるでしょう。会議も同僚とのコミュニケーションも殆どが英語で、仕事の技術だけ優れていても、言葉が解らないのではどうしようもない。

そういう時代が目前に迫ってきています。日本でも業績を伸ばしているグローバル企業(イオンやユニクロなど)はもう既にそのように成っています。

資本の力とは、全てを商品化することを可能にする力でもあります。その流れに決して流されることなく、自分自身がモノに成らぬように、自分のスキルを磨いて、自分の価値を高める行動が何よりも必要となります。それこそが稼ぐ力を身に付けて、自分を高く売りこみ、人財として重宝なスペシャリストやリーダーに成るために視点を変えて、自分を進化させていくことに他なりません。

この流れは変えることが出来ない必然的なもので、我々はこの現実から目を背けずに、仕事のやり方、お金との付き合い方を真剣に考えていかねばなりません。

2014-10-28 | Posted in blogNo Comments »