ヒーズ株式会社代表取締役 岩井徹朗さんの記事【UCF 経営者と横綱の共通点】

おはようございます、ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

「いま強くなる稽古と、3年先に強くなるための稽古を
両方しなくてはいけません」

これは今年亡くなられた昭和の名横綱千代の富士の名言です。

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(画像はウィキペディアより)

横綱である以上、土俵に上がれば常に勝つことを求められます。

このため、今日の本番に勝つことがまず第一。

一方で、長く横綱の地位を守るためには、
目先の勝利だけでなく、3年先でも勝つことが必要です。

長く綱を張った横綱ならではの言葉ですね。

さて、相撲の稽古で、いま強くなる稽古と
3年先に強くなるための稽古が実際にはどう違うのか
について、私はよく分かりません。

けれども、会社経営においては

今月の利益を確保するための行動と
3年先の利益を確保するための行動を
両方しなければならない

ということはよく分かります。

今月から新たにお取引が始まったクライアントさんに
最初にお会いしたのは約2年前。

その後はずっと弊社のメルマガを読んでいただいていた
のですが、直接お会いしたのは、正式に契約が決まった
先月の終わりが2回目でした。

信頼を築くには2年、3年と時間がかかります。

また、たとえ信頼を築けたとしても、その商品を必要とする
ニーズが出てこないと、なかなか商品は売れません。

このため、たとえ今月の売上にはつながらなくても、
3年先の利益を確保するための行動
はコツコツ続けていく必要があります。

一方で、

「今月中にどうしてもあと500万円のお金が必要だ」

という時は、コツコツ行動しているだけはダメです。

残り日数を頭に入れながら、
可能性のある見込み先のリストを基に
迅速かつ漏れなく行動しないと、
あっという間に時間が過ぎてしまいます。

ここで気をつけなければいけないのは、人には

追い込まれて力を発揮する

タイプと

追い込まれると力を発揮できない

タイプがいるということです。

特に後者のタイプの場合、

3年先の利益を確保するための行動

は得意であっても、

今月の利益を確保するための行動

は苦手です。

千代の富士ほどの名横綱であれば、
いま強くなる稽古と3年先に強くなるための稽古を
意識して両方できるのかもしれません。

しかし、一般的な社員の場合、
今月の利益と3年先の利益の両方をにらんで
同時並行的に進めていけるような人はあまりいません。

だからこそ、ここは経営者が

「今月は半期末なので、まずはこの目標を達成しよう!」

とか

「3年後に売上を2倍にするために、まずは新規先を重点に
開拓しよう!」

というように

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短期的な目標をクリアするための行動なのか、
長期的な目標を視野に入れての行動なのかを
明確に指示する
======================

ことが大切です。

もしかすると、

「そんなことぐらい言わなくても分かるでしょう」

と思われるかもしれません。

しかし、社員の方にヒアリングすると、

経営者の指示が短期的な視点から出たものか
長期的な視点に立って出たものかを
きちんと理解して行動できる社員は案外少ないのを感じています。

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だから、背景を省略して指示すると

「あれ? 社長はこの間と違ったことを言っている」

と、社内に要らぬ混乱を引き起こします。

横綱だから分かることがあるように
社長だから分かるということがあります。

経営者の視点と社員の視点は必ずしも同じではありません。

特に会社の経営実態を社員に開示していない場合、
指示内容の背景を理解させるには時間がかかります。

そこは3年かけて7割方理解してもらうぐらいの
長期的な視点が必要かもしれません。

すっきりしない天候が続きますが、
体調管理には気をつけて、素敵な毎日をお過ごし下さい。

岩井 徹朗
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ヒーズ株式会社 代表取締役
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2016-10-03 | Posted in blogNo Comments »