株式会社オフィス・オウさんの記事【週刊・中国情報:2015/07/20】

【週刊・中国情報:2015/07/20】

● 新たに「近代物流」総合プロジェクトに動く!

現在、中国の物流業は高コスト・低効率という弱点が目立っている。 特に中部・西部地区では土地が広 く、インフラが未整備という事で、物流の発展が立ち遅れている為、国家発展改革委員会は今後、「近代 物流」総合プロジェクトを打ち出すという。 特に中部・西部地区は重要な農産物生産基地で、地域の特色ある多くの農産物を有しているが、流通ル ートが滞っており、農産物の販売難となっている。 国家発展改革委員会は「農産品冷凍物流プロジェクト」「都市・農村宅配プロジェクト」という2つの重要プ ロジェクトを通じて地元の物流インフラを改善する方針だ。 この2つのプロジェクトは物流全体の水準向上にプラスとなり、特に中部・西部地区に関して言えば、プロ ジェクトが順調に実施されれば、地元の農産物販売難・生産財と日常生活用品の値段か高いという2つ の問題が一気に解決されることになると期待されている。

● 「三証合一」登記制度改革の加速推進!

現行の企業登記では、工商部門が審査発給する営業許可証と、質量検査検疫部門が審査発給する組織 機構コード証、税務部門が審査発給する税務登記証の3つの登記手続きが必要だが、「三証合一」登記 制度改革では工商部門の営業許可証だけを発給すると6/29に国務院弁公庁が発表した。

3つの証書ごとに異なっていた番号も1つに統一され、「一照一碼(1 つの許可証書に 1 つの番号)」で管 理されることになる。 組織機構コード証や税務登記証は発給されなくなり、営業許可証で税務登記や銀 行口座開設などの手続きを行うことになる。

10月1日から「三証合一」の登記作業を開始し、2015 年末までには全国で実施するとしている。 3つの証書取得に平均約1ヵ月を要していたのが平均3営業日に短縮されるという。

● 中国の中産階級、月収4.5万元以上!

中国では、一体幾らあれば中産階級の仲間入りができるのだろうか。 月収が税引前所得で1万元という ラインは、ネットユーザーの間ではすでに「中産階級の足を引っ張るもの」とされている。 北アジア地域(大陸部・香港地区・台湾地区・韓国)の中産階級に関する最新の調査結果によると、大陸 部では月収4万5202元が中産階級のラインとみなされ、4地域の中では台湾と韓国を上回る2位だった。 だが、大陸部では中産階級に属している人々の暮らしぶりは、金銭面では安定していて余裕があるが、 保障という面では軒並み不十分だという。 それでは月収4万5千元の家庭の暮らしぶりはどんなものだろうか。 データによると、こうした家庭の人 は自信に満ち、85%が現在の生活に満足している。 また大陸部の中産階級が今後の生活に対して最 も楽観的な見方を示し、これから先 1 年間の暮らしは今よりも良くなると回答した人が殆どであった。 改善が期待される項目について訪ねると、大陸部の中産階級は「資産価値」・「可処分資産」・「家庭生活」 が上位3位に並び、「健康」・「利用可能な余暇時間」・「居住周辺の環境」への改善の期待度は低かった。 また大陸部中産階級は、人生の第一目標に「健康」を挙げる人が69%で7割に迫り、「楽しい婚姻生活・ 人間関係」は47%、「キャリアライフの成功」は40%だった。

● 北京市、人口制限目標2300万人に!

第11期北京市委員会第7回全体会議は7/10~11、『北京・天津・河北共同発展計画綱要』の貫徹に関 する意見を議決した。 「計画綱要」は、通州に焦点を絞り、案の論証を深化し、北京市行政副センターの 計画と建設を加速し、2017年に目覚ましい成果を手にすると求めた。 「計画綱要」はまた、北京市の2300万人の人口制限目標を明確にし、これを「防衛ライン」とした。 現在、通州は北京市行政副センターとなっているが、北京市政府を通州に移設する可能性は高いという。 専門家は、「北京市政府を市街地から移設することで、都心の人口圧力を和らげ、通州の急速な発展を 牽引できる。 国内では杭州などの都市がこのような移設によって新区の発展を加速し、高い効果を得て いる」と指摘している。

2015-07-27 | Posted in blogNo Comments »