株式会社オフィス・オウさんの記事【週刊・中国情報:2015/11/09】

 

● 中国人の平均寿命、75.4歳に延伸!

経済協力開発機構(OECD)が11/4に発表した研究報告によると、先進国国民の平均寿命は、1970年 代に比べて10年延伸したという。 1970年の時点で60歳余りだった中国人の平均寿命は、2013年に は75.4歳にまで延びた。 報告では、1970年から2013年までの人類の平均寿命の推移と比較が行わ れたもので、OECD加盟国34ヵ国の平均寿命は、70歳から80.5歳まで延びた。 2013年の統計データによると、平均寿命が世界で最も長かったのは日本人(83.4歳)で、スイス人(83. 2歳)とスペイン人(82.9歳)がこれに続いた。 米国人の平均寿命は、平均より低く78.8歳だったという。

● 中国の国際決済システム!

運用開始2015年10月8日、中国国際決済システム(CIPS)の第1期オンライン運用が開始された。 CIPSは、国内外の金融機関が人民元で国際取引する際に、資金の清算・決算サービスを行うもので、重 要な金融インフラとなるとされている。 システムは2期に分けて構築され、第1期は主に国際貿易や国際投資・国際融資など国境を跨いだ人民 元の決算サービスを提供し、第2期は、流動性確保のため混合決算方式を採用し、人民元の国際決算業 務の効率を高めるという。 当初、直接的に参加する機関は国内19社を含む国内外の銀行となるが、オンラインによって間接的に参 加する機関は、国内38社のほかアジアや欧州・太平洋州・アフリカ州を含む138社の海外銀行となる。 現在の人民元国際決済モデルには清算銀行モデルと代理銀行モデルがあるが、CIPSオンラインは、人 民元国際決裁業務を統合し、取引の効率を上げるという。

● 中韓、人民元・ウオン直接取引推進!

中国人民銀行は10/30、「中国と韓国は、両国通貨の直接取引の便利化に向けた金融協力で新たな進 展を得た。中韓両国は、中国外貨取引センターでの人民元・ウォン直接取引システムを近く構築すること で合意に達した」と発表した。 韓国政府は早急に国内関連法の改正作業に着手する。 また、両国債券市場の発展と人民元の国際化推進に向け、中国は中国銀行間債券市場で韓国が人民元 建て債券を発行することを歓迎・支持する方針。 韓国は、国内人民元債権市場の発展のために便宜を提供し、中国は国内機関の韓国での債券発行を後 押しするという。 さらに、中韓両国は、現在青島市だけで展開している現地企業による韓国の銀行からの人民元資金借入 試行を山東省全体に拡大し、韓国の銀行が人民元資金を効果的に管理できるよう便宜を図る。

● 中国5ヵ年計画、成長産業高度化へ!

中国共産党は2016年から始まる「第13次5ヵ年計画」で産業の高度化と環境対策に全力を挙げる。 国内の景気減速が鮮明となる中、従来の経済構造では早晩立ちゆかなくなると判断した。 発改委の“徐紹史”主任は11/3「中国が直面する最大の挑戦は中所得国の罠をいかに乗り越えていく かで、イノベーションこそ突破の近道になる」と強調した。 発改委の“徐”主任がいう「中所得国の罠」とは、1人当たり国内総生産(GDP)が3千~1万ドル程度に達 した新興国で労働生産性が上がらず、成長が足踏みする現象を指している。 党中央委員会の「5中全会」で採決した次期計画の草案では、製造業のレベル向上を柱に据え、大学の 研究機能を強化する他、外資大手の研究開発拠点の誘致を進め、最新技術の取込みを狙うとしている。 重点育成の対象に挙げるのが、IT(情報技術)・ロボット・航空宇宙・船舶・鉄道・農機・新素材・創薬で、IT を使った管理システムや産業ロボットの大量導入も進め、労働集約型の単純なモノ作りからの脱却を狙う。 産業政策のもう一つの目玉が環境対策。 「中国の大気・水・土壌の汚染問題はなお突出しており、改善 を望む人民の声は強烈だ」。 計画草案では新エネルギーの活用拡大を挙げており、風力や太陽光・バイ オ燃料を使った新型発電の比率を増やすほか、原子力発電所も増設ペースを速める方針だという。 新エネ車の普及も推し進め、対象企業には政府補助金を大幅増額するという。

2015-11-16 | Posted in blogNo Comments »