株式会社オフィス オウさんの記事【正の中国情報:2016/07/03】
【正の中国情報:2016/07/03】
● 中国、世界一のクルーズ旅行市場に!
中国のオンライン旅行サービス会社“驢媽媽旅遊網”が発表した「2016クルーズ旅行消費リポート」によ ると、昨年中国から出国したクルーズ旅行者は延べ190万人、取引額は45億元に上っている。 中国クルーズ旅行の産業チェーンは長く範囲も広いため、非常に大きな成長力があるとみられている。 中国が大衆娯楽・旅行時代に入るにつれ、クルーズ船で休暇を過ごすことが流行りの旅行方式の一つと なっている。 現在、クルーズ旅行は主に家族や友人とのツアーで利用されており、月収1万元から2万元 の中所得世帯が利用しているという。 中国交通運輸協会の「2015中国クルーズ旅行発展リポート」によると、2015年に中国の港湾10ヵ所が クルーズ船を受け入れ、その数は大連市・天津市・青島・煙台・上海・舟山・厦門・広州・海口・三亜で合わ せて延べ629隻と、前年に比べ35%増えた。 クルーズ船での出入国者は44%増の延べ248万人で、うちクルーズ船母港で出入国した中国人旅行者 は50%増の延べ222万人、クルーズ船で中国を訪れた海外からの旅行者は延べ25万6000人だった。 「中国は世界で最も活力あるクルーズ旅行市場だ。」 中国国家観光局の“呉文学”副局長は、ここ数年の間に政府の政策と法律が整備され、人々の認識が高 まったことで、クルーズ旅行が国内消費を引っ張る新たな成長エンジンになったとの見解を示した。 巨大な市場潜在力は、世界のクルーズ大手も相次いで引き寄せている。 天津港を例にとると、天津国際 郵輪母港は、設計ベースの年間乗降客数が延べ92万人に上るアジア最大規模の国際クルーズ母港だ。 2010年の開港以降、イタリアの「コスタクルーズ」「ロイヤル・カリビアン・クルーズ」英国の「プリンセスクルーズ」などが、天津港を母港とする航路を就航している。
● アリババ、「天猫」でも「皇室グッズ」!
北京の人気観光スポット「故宮博物院」と中国電子商取引最大手“阿里巴巴(アリババ)”は6/29、戦略提 携調印セレモニーと「故宮博物院」の公式旗艦店オープンセレモニーを同博物院で行った。 故宮博物院が今回、“阿里巴巴”のプラットホームに公式旗艦店を開店するのは、インターネットを利用し て、影響力をさらに拡大させるのが狙い。 同ショップでは、大きく分けて故宮の入場券と文化クリエイティブグッズ・書籍などの三つの分野の商品が 販売される予定で、同ショップで入場券を購入した場合、二次元コードと第二世代身分証などで、スピー ディな入場が可能となり、紙製の入場券は不要となる。 また同ショップは、ショッピングサイトの“淘宝”ですでに運営されているショップと協力し合い、中国文化を テーマにしたギフトやクリエイティブグッズ・デザイングッズなどの展示と販売を行なう。 今後は“阿里巴巴”のショッピングモール「天猫」でも、人気の「皇室グッズ」の購入が可能となるという。
● 香港ディズニーの、ライバルは上海ディズニー!
1999年に結ばれた香港当局と“米ウォルト・ディズニー”の合意によると、ディズニー側が隣接する0.6平 方キロメートルの用地を取得できる優先権を持つ。 「我々はディズニーに100年の土地の使用権を与え た」と、1999年当時の交渉に携わった元政治家、“マイク・ラウス”氏は明かす。 ただ拡張構想が実行されるかは不透明だ。 今年春には香港ディズニーの金民豪・最高経営責任者(CE O)が辞任、インドネシアやフィリピンといった近隣諸国からお客を呼び込む「アジア戦略」を打ち出してい た同C EOの辞任は、今後の戦略に影響を与えかねない。
ライバルは続々生まれている。 上海ディズニーランドが開業したのは6/16。 上海はホテルや商業施 設などを併設したリゾートで、広さは香港の約3倍、香港の入園者が年800万人にも届かない中、上海は 初年度で1000万人を目指している。 アジアでは所得水準の向上とともに娯楽への消費意欲を増す中間層が台頭しており、2020年には中国 だけで10億人、東南アジアやインドを含めると20億人に近づくとの予測もある。 香港ディズニーは201 7年には750室を備えた新たなホテルを開業する計画で、拡張拡大を図っている。