2016-02

ノマド・グローバルCEO桐山一人のコラム【マイナス金利って、なに? 狙いは?】

<マイナス金利って、なに? 狙いは?>

先日からニュースで騒がれている「マイナス金利」ですが、意味わかりませんよね。そもそも金利とは、利子が増えていく現象を意味する訳ですから、なんのことかと思います。

その言葉通り、金利がマイナスということですから、お金を預けておくと元本に利子が付いてお金が増えるということではなく、逆にお金が減っていくということです。利息が逆転現象を起こすという訳です。

とはいえ、現実のところは、このマイナス金利は日本銀行と民間銀行の間の取引に適用されることであり、私たち一般消費者の借金やローンではこのマイナス金利が適用されるわけではありません

残念ですが、私たちが銀行にお金を借りていたとしても、銀行から金利を貰えるということではありません

しかし、単純に金利が0金利よりも下がったわけですから、民間銀行の借り入れ金利や住宅ローン金利などは下がる可能性もあるかも知れません。

この度の政府の期待する効果の一つは「円安」です。

金利の高い通貨の価値は上がり、金利の低い通貨の価値は下がる。当然の現象ですが、ドルの価値は上がり、マイナス金利のエン(円)の価値は下がることになります。

実際に、ここ数日でドル高エン安が進みましたよね。このマイナス金利の効果がどこまで持続するかは不明ですが、とりあえずは、円安と株高が戻ってきたことは周知の事実です。

<マイナス金利が起きる理由>

昨年(2015年)1月に、スイスで長期金利(10年債の利回り)がマイナスに転じるという史上初の珍事が起きました。

隣国のドイツでも、既に短期金利がマイナスになっているなど、ユーロ圏ではマイナス金利が恒常化しつつあります。

つまり国債を保有していると損失が発生するということです。

それでは何故、スイスやドイツでは政府や中央銀行はマイナス金利という異常事態を容認しているのでしょうか。

国債のマイナス金利が起きる理由の一つは、銀行に国債を買わせずに民間への融資を増やさせたいためです。

銀行が無難策をとり国債ばかりを買って貸し出しに回さない状態が続くと、国内の資金循環が停滞して一向に景気が回復しないからです。

国債を買って損失が出る状態にしておけば、銀行は民間への貸し出しにシフトせざるをえなくなります。つまり、銀行が民間企業などへの融資を増やしていくための強制政策とも言える方針です。

もう一つの理由は、デフレが深刻化している現状への対応策です。

金利は常にインフレ率と同等の水準で推移しないと経済は破綻します。例えばインフレ率が5%と高い状態なのに金利が1%しか付かなければ、年間の購買力が4%ずつ目減りしていく計算になります。

こういった状況が続くと、個人も法人も、お金を貯めずに使い切らないと損をするということに成るので、消費が過剰に成って益々インフレが進行します。

デフレの場合はこれとは真逆です。

物価が年率マイナス1%なのに金利が5%あれば、消費などせずに誰しも貯蓄しようと考えるでしょう。そうなるとモノが売れなくなって益々デフレが進行して景気が悪化していくことに成ります。

デフレを解消するには、物価水準よりも金利が低ければ、消費や投資を旺盛に増やそうとする意志が働きます。インフレ率がマイナス1%なら、金利もマイナス1%とかマイナス2%とか、物価よりも低い水準に成ればよい訳です。

ユーロ圏では、ギリシャ問題以降、長くデフレが続いており、景気の足かせとなっていました。

長期金利がマイナスに転じたスイスでは、物価上昇率がマイナス0.5%(2015年1月)というデフレ状態です。同時期にドイツもマイナス0.4%でした。

マイナス金利とはある意味、強引な金融緩和(景気対策)であるということです。

 

<マイナス金利で国債は暴落しないの?>

もし、マイナス金利で誰も国債を買わなくなれば、国債価格が暴落することになります。

しかし、スイスやドイツでは、マイナス金利になって以降も、相変わらず金融機関はある程度の国債を購入しており、暴落などは起きていません。

マイナス金利になっても国債が売れる理由は、それでもタンス預金をするよりは、低リスク・低コストだからでしょう。

私たち一般人は、金利がマイナスだと家の中でタンス預金を考えますが、金融機関などの機関投資家は、保有する金額が数百億円の大きな単位になるでしょうから、タンス預金することは出来ず、単純に現金で保有しておくだけでは、セキュリティの面において多大なコストが発生します

国債がマイナス金利だとしても、現金のまま保有しておくコストよりも安ければ購入した方がよいという考えですね。

もう一つは、国債は金融機関同士の短期資金の融通の際に、担保として利用できるメリットがあります

だから機関投資家は、たとえマイナス金利であっても、国債の形で保有しておくことが有利に働く訳ですね。スイスやドイツがマイナス金利であっても、国債の購入が絶えず、よって国債の暴落が起きないのも理解できる気がします。

結局、国債も株も為替も、上がれば下がり、下がれば上がるというのもこうした政策の影響によってのことです。

私たち一般の投資家は、それぞれの価格の変動に一喜一憂せずに、経済の動きや変化を穏やかな気持ちで冷静に観るようにしましょう。(執筆者:桐山 一人)

2016-02-04 | Posted in blogNo Comments » 

 

マンションコミュニティ研究会代表 廣田信子さんの記事【民泊を阻止するには】

こんにちは! 廣田信子です。

マンションの民泊問題に関心が高いです。

で、実際、かなりのスピードでマンションに入り込んでいます。

都心の便利な場所にあるタワーマンション等では
突然、いつの間にか、Airbnb(エアビーアンドビー)に登録されていて、
大きなスーツケースを転がした旅行者が出入りするように…

おかしいと気づいても、
なかなかどの部屋なのか確定するのが難しいのです。

旅行者らしき人が部屋に出入りするのを見かけても
たまたま友人が泊りに来ているだけと言われれば、
それ以上強く言えません。

Airbnbのホームページを見ても、
出されている部屋のマンション名も部屋番号もわからないようになっています。

部屋を特定できなければ、注意もできません。

仕方がないので、登録されている写真から、
これはうちのマンションじゃないかというものが出ていると、
実際に宿泊を申し込んで、お金も払い、
部屋に入って、その現場を確認して、
その部屋の区分所有者にやめるように勧告する場合もあると言います。

もぐらたたきのようです。
そのうち、どんどんマンションが特定しにくいように
写真を載せるようになるでしょうから。

そうしたら、関西で、もっと大胆な話を聞きました。

しかも、こちらは、築40年の団地の一室です。

階段室の入口にいつも外国人が複数たむろしている様子に、
いったいどういった人が住んでいるんだろう…
階段を上がるときにちょっと怖いと言う話が出て、

居住者調べると、一人暮らしのかなり高齢者の男性の所有で、
本人は施設に入っていていないはず…

で、玄関まで行ってみると、Airbnb のシールが玄関ドアに貼ってある…
でも、高齢の理事さんたちは、Airbnbをよく知らなくて、
これはなんだそう…と調べてようやくAirbnbの民泊のことを知って、
あわてて保健所に相談に行ったりして大問題に。

堂々とドアに貼っている…というのもすごいですね。

で、その部屋の区分所有者は、もう高齢で判断能力が低下していて、
その部屋の管理は息子さんがやっているようですが、
なかなか会うことができません。

で、Airbnbによる収入が、
この高齢区分所有者が入居している施設に払う
利用料なっているようだと言います。

なんか、ちょっと複雑です。

郊外型の築40年のエレベーターなしの団地にまで、
Airbnbの波が押し寄せていることにびっくりしました。

その背景にあるのは絶対的なホテル不足。
本当に関西地区でホテルが取りにくい状況があります。
私も苦労しました。

で、オートロックがなく、自由に敷地や建物内に出入りでき、
玄関の鍵ひとつで管理できる高経年団地は、
考えようによっては、民泊に利用しやすいのかもしれません。

で、マンションにおける民泊問題に対する今の整理は…

まず、たとえ国家戦略特区であっても、自治体が条例を定めることが、
旅館業法緩和の条件だということ。

現在、条例が定められているのは大阪府のみ。
年内に大田区が第二号の条例制定を目指している状況です。

大阪府の条例では、7日以上利用することが前提で、
滞在者の名簿や旅券確認が義務化されています。

立ち入り調査も可能で、問題があれば認定を取り消されることもあります。

ということで、たとえ条例に沿った合法的な「民泊」であったとしても、
これは「旅館業法」に基づく「業」です。

ということは、管理規約に、

専有部分の用法として、
区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、
他の用途に供してはならない。
(標準管理規約でいうと第12条)

という条項があれば、
「業」としての民泊は、これに反するので、
それだけで規約違反だと言えます。

フォーラムで弁護士の篠原みち子先生からも
そのようなお話がありました。

それでも、具体的に禁止する条項があった方が、
抑止効果があることは確かなので、
民泊の事例が出ないうちに民泊禁止の条項を入れた方がいい。

逆に、もともと住宅以外の使用を認めているマンションは、
どこまで認めるのか、認めないのか、
認める場合に守らなければならないは何かを
しっかり検討する必要があると言うことです。

大阪のマンション管理関係の弁護士さんと話をしましたが、

7日以上という条件は、実際の需要と合わないが、
いろいろ抜け道をつくって短期宿泊もやるだろう。

で実際は、認定を受けないで、やる人も後を絶たないだろうね。
空き室があって困っている一方で、
こんなに宿泊施設が足りないんだから…。

じゃあ、行政が、それをしっかり取り締まるかと言うと…

国のインバウンド政策との関係で、
先日の京都の摘発事例のようによほど悪質でないと
積極的には摘発しにくいだろうから、
マンションで自衛するしかないだろうね…と。

取りあえず、
民泊を阻止したい管理組合の対応としては、

①住宅以外の使用を求めていない規約があれば、
民泊は規約違反だから、堂々と他の規約違反と同じに扱っていい。

②民泊禁止の規約を具体的に定めることは抑止効果として有効だから、
まだ事例がないうちに定めた方がいい。

③何かおかしい状況があったら、実態をできるだけ早く確認して
規約違反を伝えてやめてもらう努力をしていくことが必要。

ということでしょうか。
でも、これは、楽観できない…と大阪の話を聞いて感じています。

そして、19日には、政府の規制改革会議が、
自宅やマンションの空き部屋に旅行客等を泊める「民泊」に関して、
旅館業法よりも緩やかな新ルールの検討を始めました。

安部政権のインバウンド政策、
10兆円の新産業としての大きな期待に、

住まいとしてのマンションが
飲み込まれないといいのですが…。

2016-02-01 | Posted in blogNo Comments » 

 

株式会社コスモス・プランのセミナー情報 東京発:【 2月19日(金)・20日(土)マレーシア不動産&海外税務セミナー開催!】

マレーシアのロングステイの専門会社株式会社コスモス・プランより
セミナーのお知らせです。


2月19日(金)・20日(土)
「マレーシア不動産(ジョホール)&海外税務セミナー」
東京シャングリラホテルで開催!

 

こんにちは
暖冬といわれながらも、急な寒波襲来ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

1月のセミナー(クアラルンプール編)もおかげ様で活況に終了いたしましたが、
2月には同セミナータイトルで、
ジョホール州の不動産最新事情に焦点を充てたものを開催する事になりました。

具体的な物件としては、プトリハーバーの
「高級マリーナリゾートコンドミニアム」を
紹介させて頂きます。
http://totalmalaysiafudosan.jp/property/?mode=b&t=2&id=263
プトリハーバーで最高の立地に位置し、開発母体はシャングリラ・グループと言う
現在開発中のジョホール不動産の中で、とっておきの物件と言えます。
更に海外税務の専門家によるマレーシア不動産投資に関する
国際税務の講演も用意しております。

マイナンバー制がスタートし、
個人資産が国からより厳しく管理される時代に入りました。
同時に国内の相続税・贈与税の増税も進む中、
最近はMM2Hビザやマレーシア不動産を
税金面から検討する方が増えております。

マレーシアは、現在経済的、政治的に色々な試練に立たされており、
原油安や政治的な混乱を理由に、
マレーシア通貨(リンギ)も対円でも以前に比べ2割ほど
リンギ安(円高)の状況でマレーシア不動産にまた割安感が出てきております。

ジョホールの不動産に関しては供給過剰と言う情報も良く流れております。
確かにダンガベイとか供給過剰の地域もあるのは事実です。
但しシンガポール企業(特に製造業)の
ジョホール進出は継続しています。
更にシンガポールとクアラルンプールの高速電車(新幹線)も
2022年に完成目標と言う事で両国が準備をめています。
これらの事実はジョホール不動産に中・長期的にメリット
をもたらすと思います。

現在ジョホールを含めたマレーシア不動産市場は
ここ数年の政府の各種規制が効果を奏し、
かなりスローダウンしております。
その結果、開発会社が新規に売り出す物件価格を
以前に比べかなり抑え、様々なセールス・インセンテイブも出す様になっております。
端的に買い手市場の様相となっています。

そんな中、今回は以下の内容で、
マレーシア(ジョホール)の最新不動産事情と国際税務に関すセミナーを、
弊社代表の石原と海外税務専門家を招いて開催することになりました。
必ずお役に立つ内容もあると思いますので、
多くの皆様にご出席頂ければと思います。

◆日時:
2月19日(金)- 定員30名
午後の部:14:00~16:00 (開場 13:45~)

2月20日 (土)- 定員30名/回
午前の部 :10:00~12:00 (開場 09:45~)
午後の部 :14:00~16:00 (開場 13:45~)
※ 各回とも内容は同じ

◆会場:シャングリ・ラ ホテル東京
東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館
コンウエイルームズ2&3
現地連絡先:03-6739-7888(代表)
JR東京駅日本橋口 徒歩1分/八重洲北口 徒歩2分
地下鉄 大手町駅B7出口より 徒歩2分
日本橋駅A3出口より 徒歩3分

◆入場無料・要予約(事前申込 各回先着30名様限定)

◆セミナー後個別相談可(定員あり・予約制)

[内容]
・ マレーシア全般及びジョホール州に於ける不動産市場最新事情
・ ジョホール州イスカンダール計画最新事情と推奨物件
「高級マリーナリゾートコンドミニアム」紹介
・ MM2Hビザ最新情報と活用法
・ マレーシア不動産に関する海外税務
[講師]
・ 「日本国脱出先候補ナンバーワン国マレーシア」 著者
㈱コスモス・プラン Cosmos Plan Sdn Bhd. 代表取締役 石原 彰太郎
・ 「図解 国際税務 早わかり」他著者
ノベル国際コンサルティングLLP 公認会計士・税理士 伊藤 耕一郎

◆お申込み先・問い合わせ先
㈱コスモス・プラン ☎03-6661-7683 (担当:鴻巣/杉山)
admin@cosmosplan.jp
お申込みの際は ①お名前 ②ご参加時間 ③ご参加人数 ④ご連絡先 ⑤個別相
談の
ご希望の有無(有の場合、ご相談内容もお知らせ下さい)

2016-02-01 | Posted in セミナー情報No Comments » 

 

『Digima~出島~』のセミナー情報:訪日外国人向けビジネス」のイロハがわかる! 『はじめての「インバウンドビジネス」セミナー』 開催【2月23日(火)】

海外進出サポート企業600社との繋がりがあり、
あらゆる海外進出情報が集まる海外進出専門ポータルサイト
Digima~出島~』( http://www.digima-japan.com/ )より、
セミナーのお知らせです。

 


 

今、注目の「インバウンドビジネス」の
イロハがわかるセミナー開催

▼ たった1日3000円で、『訪日外国人向けビジネス』のイロハがわかる!
 『はじめての「インバウンドビジネス」セミナー』開催【2月23日(火)】
https://www.digima-japan.com/seminar/inbound.html

注目を集める訪日外国人をターゲットとした『インバウンドビジネス』。
2015年には日本を訪れた外国人旅行者は過去最高の1800万人以上となり、
消費額2兆円を大きく上回りました。
日本政府の掲げた2020年までに訪日外国人観光客を2000万人するという
目標も達成まじかとなっております。

そこで、この度のセミナーでは、インバウンドビジネスの専門家3名をお呼びして、
あらゆる角度からインバウンドビジネスついてご解説頂きます。

ここでしか聞けない情報満載のセミナーとなります。
インバウンドをお考えの企業様、
インバウンドビジネスの興味がある企業様是非ご参加下さい。

《第1章》
『インバウンドビジネスの現状と展望』
・最新のインバウンドビジネスの現状
・インバウンドビジネス成功事例・失敗事例
・2016年のインバウンドビジネスの注目ポイント

《第2章》
『爆買い中国人の集客方法について』
・訪日中国人の特徴
・爆買する中国人はどこから情報を集めるか?
・訪日外国人観光客はこのまま増えるのか?

《第3章》
『インターネットを使ったインバウンドビジネス』
・訪日外国人はSNS・ブログを使って情報集している
・訪日外国人向けプロモーション方法
・WEBプロモーション成功事例・失敗事例

<開催概要>

【開催日時】2016年2月23日(火)13:00~17:00

【会場】SIビル貸会議室(東京都渋谷区渋谷1-1-11-6F)
渋谷駅から宮益坂、青山通り方面にお進みください。
渋谷駅出口番号「10」「11」が判りやすく便利です。

【応募締切】定員になり次第

【参加費】 3,000円

【定員】30名
※ お席に制限がございます。申込み後のキャンセルはお控えください。

【参加方法】
下記のURLからお申し込み可能です。
https://www.digima-japan.com/seminar/inbound.html

2016-02-01 | Posted in セミナー情報No Comments »