株式会社オフィス オウさんの記事【正の中国情報2016/06/12】
● 中国、英で海外初の元建て国債発行!
中国財政部は5/26、英ロンドン市場で人民元建ての国債を30億元(約500億円)発行したと発表した。 中国本土・香港以外の海外市場での発行は初めて。 今回の国債の償還期間は3年で利率は年3.28%、銀行や保険会社など機関投資家が購入したとみられ る。 習指導部は元の国際化を国家目標に掲げ、昨年11月には国際通貨基金(IMF)の仮想通貨である SDR(特別引き出し権)への元の採用が決まった。 今回の国債発行も海外市場で元建ての金融商品を取引しやすくし、海外投資家に元を保有してもらう狙 いがあるという。 英国にはロンドンを海外の元取引の中心にしたい思惑がある。 英国の“オズボーン” 財務相は5/26、「今回の発行は英国と中国の経済、金融面の関係を強化する」とコメントした。 ただ昨夏ごろから中国経済の減速を背景に海外への資本流出が加速し、中国当局は為替介入で元の買 い支えに動いている。
● 世界最大の食品輸入、米から中国に!
スペインの“IESE ビジネススクール”と米国の“デロイトトウシュトーマツ”が共同作成した最新リポート『20 16年食品・飲料市場概況報告書』によると、食品・飲料の輸出企業にとって中国が米国に代わって世界 でもっとも魅力のある市場になったという。 リポートは食品・飲料輸出・貿易企業の視点から、世界で最もビジネスチャンスに恵まれる魅力的な市場 を分析。 世界最大の人口と中間所得層を抱え、消費の伸びも見込まれている中国が「もっとも魅力のあ る市場」と結論付けた。 また、人口が2300万人に上る上海市など、一国に匹敵する市場規模を持つ都 市も中国には多数あると指摘した。 品目別でみると、中国は既に「パン・穀物製品」の最も重要な輸入市場に浮上した。 「魚類・果物・野菜」 の輸入で世界一位は米国だが、このほか、日本は「肉類」、インドは「油脂・糖製品」の輸入が多いという。 スペインの「食品・飲料」輸出では欧州向けが70%、アフリカ向けが10%。 「果物・野菜・肉類・油脂」が、 輸出量の上位を占めているという。
● スタバ、中国の店舗数が米国超えに!
米カフェチェーンの“スターバックス”は5/26、2017年に「リザーブ ロースタリー & テイスティングルー ム」を上海で開設する計画を発表した。
米ニュース専門放送局 CNBC は、「スターバックスの中国の店舗数が米国を超える日が来ても、不思議に は思わない」と報じた。
スターバックスの“シュルツ”CEO は、「過去数年、当社は中国で大きな成功を収め、モーニングメニューも 最近始めた。 中国で、『朝はコーヒー』という習慣が定着するよう促している」と中国市場重視の意向を語 っている。 スターバックスは現在、中国の約100都市に2100店舗を構え、上海だけでもその数は300店舗を超え る。 同社は今後5年間、中国で毎年500店舗のペースで新店舗を増やす計画をしている。
● 北京市は5/1から、社会保険(養老保険)( 失業保険)負担率を軽減!
北京市人力資源・社会保障局、北京市財政局は5/31付で通知を公布し、5/1から同市の社会保険(養 老・医療・失業・生育・労災)の内、養老保険負担率を従来の28%から27%に引き下げた。 具体的には、事業主負担率を20%から19%に引き下げ、従業員負担率は8%のままとした。 また、失 業保険負担率を従来の1.2%から1.0%に引き下げた。 具体的には、事業主負担率を1.0%から0.8%に引き下げ、従業員負担率は0.2%のままとした。 それ ぞれ5/1から2年間の暫定適用としている。 人民網(6/1)は、養老保険・失業保険・労災保険の負担率の調整により、北京市の毎月の事業主負担 は約7億元(約112億円、1元=約16円)軽減されるとしている。