Nomad Life In Australiaより【年収1ドルでも所得税が30%以上!?】

こんにちは。6月になり、すっかり秋のシドニーです。
前回の更新が3月でしたので、3ヶ月ぶりですね。4半期に一度の更新という間延びしたブログですが、ぼちぼちやっていきたいと思います(;^_^A

さて今回はオーストラリアの税金の話です。
少々硬い話ですが、これからオーストラリアにワーキングホリデーで来ようと考えている人は多いに関係するので、ぜひご覧ください。

日本国の会計年度は4月~3月ですが、オーストラリアでは7月~6月です。
よって、もうすぐ新年度を迎える訳ですが、それに先立ち先月、連邦政府は2015/16年度の予算案を発表しました。それによると日本を始め各国の若者に人気の「ワーキングホリデービザ」(※30歳以下の人が最長2年間就労しながら滞在を楽しめるビザ)取得者の所得税額に大きな影響が出そうです。

オーストラリアに滞在する人は誰でも、滞在期間や意思などにより税務上で『居住者』『非居住者』のいずれかに分類されます。そして、その差は所得税額に大きく影響します。
同じ所得額でも『居住者』よりも『非居住者』の方が税額は高く、更に『居住者』の低所得者には適用される非課税措置も『非居住者』にはありません。

現在、ワーキングホリデービザの人は『居住者』に分類されており、以下の通りオーストラリアの国民や永住権保持者と同じ所得税率です。
年収 $0~$18,200・・・非課税
年収 $18,201~$37,000・・・19%
年収 $37,001~$80,000・・・32.5%
これだけ見ると日本よりだいぶ所得税は高いですね。それでも『非居住者』よりはマシです。
なんせ『非居住者』の場合は非課税枠が無く、年収が$1でも発生すれば一律32.5%の所得税が課せられるからです。
そして今回の予算案で、これまで『居住者』扱いだったワーキングホリデービザ保持者を『非居住者』に分類される方針を打ち出したのです。

ワーキングホリデーで働く人の年収は$37,000を下回る事がほとんどですが、これまでは非課税または19%だった所得税が、一気に32.5%になるのですから大幅な所得減となってしまいます。

こうなるとワーキングホリデーでオーストラリアに来る人は減ってしまうのではないかと各方面が危惧しています。特にワーキングホリデー保持者が貴重な労働力である地方の農業経営者、彼らが英語を学ぶ為に通う語学学校とそのエージェント、また旅をするのに泊まるバックパッカーやツアー会社などの観光業界にも波及します。

現在のところ、この『非居住者』への分類変更は2016年7月1日からスタートする予定です。
それまでに出来るだけ早くオーストラリアでのワーキングホリデー生活を開始しようと考える人も出てくるかもしれませんね。

photo:01

 

2015-06-15 | Posted in blogNo Comments »