株式会社オフィス・オウさんの記事【週刊・中国情報:2015/06/08】

【週刊・中国情報:2015/06/08】

● 天猫、日本企業100社の出店目指す!

ネット通販大手の天猫国際(Tmall グローバル)は4/29、今年下半期は日本市場への取り組みに全 力を注ぎ、日本の優良企業との提携を優先的に進め、通年で100社を出店させたいとの考えを明ら かにした。 天猫を擁するアリババ(阿里巴巴)集団の“張勇”最高経営責任者(CEO)は、「これはアリババ集団の 国際化戦略における重要な一歩だ。今後は世界規模で『グローバル販売・グローバル購入』の目標を 達成したい」と力強く述べている。 アリババは現在、ヤフー・ジャパンを含む日本の大手協力パートナーとの協力を推進しており、今年第 2四半期(4~6月)に入ってから、日本の大手家電販売チェーンの「ラオックス」、マタニティ・ベビー・ 子ども用品サイトの「赤すぐ」、自然食品大手の「創健社」、日用品販売大手の「レック株式会社」など 様々な業界の大手企業が、相次いで天猫国際に旗艦店舗を開設した。 天猫国際では現在、日本製 の紙オムツ・ノンシリコンシャンプー・ソンバーユ・蒸気アイマスク・生理用ナプキン・健康食品・炊飯器・ ステンレスボトル・美容家電などが販売され、人気を集めているという。

● 中国と韓国、自由貿易協定を締結!

韓国と中国は6/1、両国の自由貿易協定(FTA)に署名した。 中国にとっては、現時点で、関連の国別貿易額が最大、関連の分野が最も広いFTAとなった。
中韓 FTA では、品目数で中国91%・韓国92%、輸入額で中国85%・韓国91%について、関税を20 年以内に撤廃すると規定されている。 協定内容は貨物貿易・貿易サービス・投資・規則の計17領域にわたり、電子商取引(e コマース)・競争 政策・政府調達・環境など「21世紀における経済貿易の課題」も含まれている。 中国商務部の統計によると、2014年、韓国の中国に対する、アロマオイルやクリーム・香料製品・化 粧品・洗面用品などの輸出額が前年比89.3%増の5億9800万ドルに達した。 2015年に入っても その勢いは増加を続け、1~3月期だけで、前年同期比189.4%増の2億6400万ドル、2014年の 年間総額の約44%に達している。 中韓 FTA が発効すると、韓国の化粧品は今より安くなる見込みで、 韓国製の化粧品は中国市場において、さらに競争力を高めることになる。

● 人民元、アジア決済通貨のトップに!

国際銀行間通信協会(SWIFT)の最新報告によると、4月、人民元は世界決済通貨 NO.5の地位を保 ち、アジア太平洋地域・中国本土・中国香港において、最もよく使われる決済通貨となった。 専門家 は、「人民元の地域化という傾向が現れ始めているが、将来「一帯一路」戦略の推進に伴い、新たな 人民元流通地域が形成され、人民元の国際化プロセスを加速させる可能性がある」と指摘している。 SWIFTの報告によると、4月、世界決済通貨順位は、ドル・ユーロ・ポンド・円で、人民元は5位に。 特にフィリピン・マレーシア・インドネシア・シンガポール・ラオス・ミャンマーといった東南アジア諸国、お よびロシア・センターアジア5ヵ国・朝鮮・モンゴルといった東北アジア諸国で、人民元の地位が高まっ ている。2012年4月から2015年4月までの3年間、アジア太平洋地域と中国大陸・中国香港間の人 民元決済規模は従来の4.27倍に拡大、地域内決済通貨ランキングは5位から首位に躍り出ている。 専門家は、「中国と『一帯一路』周辺諸国の貿易・融資・投資協力に関しては、一部のプロジェクトにお いて人民元決済が採用されるだろう。 資本・貿易における中国とこれら諸国との往来が深まるにつれ、ますます多くの国が人民元を貿易決 済通貨として採用し、場合には本国の準備通貨として採用する国まで出てくる可能性がある」と予想し ている。 中国が積極的に推進している『一帯一路』戦略計画は、沿線諸国における人民元の使用チャンスを増 やし、大口商品の貿易・インフラ融資・産業パークの建設・クロスボーダー電子商ビジネス・アジアイン フラ投資銀行・シルクロード基金といった多国間金融メカニズムの構築に伴い、「一帯一路」沿線諸国 で、人民元流通地域の形成が進むと、専門家は指摘している。

2015-06-11 | Posted in blogNo Comments »